Haydnの弦楽四重奏曲

Op.64Nr.5 ニ長調 「ひばり」の問題点

常日頃、Haydnの弦楽四重奏曲「ひばり」を演奏するたびに、納得のいかない問題箇所がある。

その問題箇所はrepriseの148小節目のsecondviolinのpartである。何とも貧弱に音痩せをしてしまう。

その問題箇所と同じpassageは、15小節目、111小節目である。この二箇所の場合にはsecondviolinは8分音符になっていて、
violaのpartと3度で重なっている。Haydnらしい、しっかりとした、作曲である。

譜例:15小節目、111小節目

問題箇所の148小節目の箇所は次の通りである。

譜例:

矢印の箇所のsecondviolinとviolaは8度の平行となって、音痩せの原因となっている。
Sequenzz進行でそのまま前の15小節目と111小節目の音符をコピーした事による単純ミスである。
violaのpartは、15小節目と111小節目のそのままのコピーなので、問題はない。
問題はsecondを2小節前とSequenzzさせた事にある。意図ではspiccatoがし易いように、d線上とa線上で手首の型が崩れないように注意をしなければならない。・・・という事で演奏上はsecondのpartは理に適っているのだ。しかし、作曲技法上は明らかに単純な間違いである。という事で、私は生徒に対しては、以下のように訂正して演奏させている。
つまり、1拍目、2拍目、3拍目等々、拍上の表の音はd線上で演奏する。それぞれの裏拍上の音はA線上で演奏する。そうすると、手首の動きはHaydnの意図と変わらない。
という事で、今の所は、この解答が、bestの解答かな?と思っている。その内、また変わるかもしれないが。
私は、本番の当日にもチョコチョコ変更をする癖があるので、生徒達がよく文句を言っている。「どうせ、当日はまた変わるんでしょう??」ってね。「そりゃあ、そうだよ。より良い物があれば、舞台上でも変えるさ!」ってね。

譜例:





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