gigueについて


gigueはgigue:ジーグ、もしくはItalia語ではgigaとも称され、多くの場合の例では、複合3拍子(8分の6拍子、4分の6拍子)が用いられ、付点リズム、跳躍などが登場し、複雑なアクセントやフーガ的書法がみられる。
組曲の最後に来る場合が多い
まあ、これが一般的なgigueに対しての説明であろうか??まあ、貧弱な説明である。

日本の楽典の本に限らず、Europaの音楽事典ですら、gigueには或る程度の形式がある事は知られていない。
bogen formや、Variation形式のような作曲家しか知らない暗黙の形式がある事を明かした作曲家はいないのだよな??不思議な話なのだけど、gigueと言えばそういった慣習に従って作曲したというだけの事なのだろう。
しかし、HändelやCouperinのような、遠く離れた国で活躍する作曲家達が、同じ形式を使ってgigueを作曲していたのは、面白い。
つまり、舞曲というものが、rhythmだけでなく、音楽の様式さえも厳しく制約をしていた事は否めない事実なのだ。

日本には、誰もが知っていいる、3:3:7拍子の手拍子というのがある。
3:3:7拍子というのは、実際には、分割された3:3のrhythmと分割されない7個のrhythmからなるrhythmがある。

但し、日本の3:3:7拍子は結構速い速度で打たれるのだが、gigueの場合には、その一つ一つがgigue独特のrhythmで演奏されるので、決して、差程速いものではない。


Metronomで補足説明をすると、日本の3:3:7拍子のtempoは207を越えるtempoであるのに対して、gigueのrhythmは・それぞれの拍が107程度の速度に留まるのだ。

実際のHändelの組曲の中のgigueの例を取ると、次のようになる。

このPrestoはMetronom107程度の速度である。


最初の2小節は1拍から3拍で切れる。
次の3.~4小節目は4小節目の3拍目までは、一息の切れないphraseである。


また、同様に、5小節目6小節目も4拍目でmelodieが停止している。

またまた、7小節目から同様のrhythmの展開を見せているのだ。

この独特のrhythmの用い方は、Franceの誇る作曲家であるCouperinのgigueの作品にも多く見受けられる。
・・というか、このrhythmを踏襲しているのだ。

その一例をあげよう。
Couperinの蝶々(Papillon)である。このPapillonは勿論、gigueという指定はないのだけど、そのtempo感やrhythm感から柔らかなFrance風のgigueであるとも言える。