鯛茶漬け


鯛茶漬けとは、それこそぶっかけるだけの料理なので、料理と呼べるものかどうか、疑問なのですね。

私が生まれて始めて鯛茶漬けを食べたのは、音楽大学時代に上野のアメ横に一人で遊びに行った時に、偶然立ち寄った食堂にあったmenuだったのです。
という事で、早速、その珍しいお茶漬けを注文してみました。

或る時に、事務所で先生達から「お腹が空いた!」と言われて、前日の残りの鯛の刺身が、冷蔵庫に入っていたので、インスタントに思いついて作った料理なのです。

つまり、今から50年以上も前に食べた、学生時代のお茶漬けを、そのまま再現したものなのです。
レシピと言うのは、調べた事はありませんが、多分、そういったものは、ないのでは、ないでしょうかね??

   



上の写真の右側のお弁当の箱に入っているのが、「漬け」なのですが、上が鯛を漬けたもので、右側は、鯨の赤身のニンニクの醤油漬けです。下がミツバで、左はカブの酢漬けです。
cameraがなかったので、携帯で撮影したので、よく分かりにくくてスミマセン。
その内に、写真を撮る機会があったら、差し替えます。

右側の写真なら、少しは分かり易いのかな??お茶碗の上の鯛は、真っ黒ですが、それは昨日の鯛の刺身の食べ残しを、「漬け」たものだからです。
「漬け」というのは、江戸時代からの魚の保存方法で、マグロの漬けは知っていますよね。
今でもお寿司屋では、マグロの漬けを出すお店も多いのです。
私は、結構ワサビを利かしたお醤油が好きなので、結構ドロドロにワサビを入れます。
余った刺身を、そのドロドロの醤油に入れて、お醤油を吸わせます。これで漬けの出来上がりです。
1日、2日冷蔵庫の中で、経っても平気だし、身も締まります。
勿論、鯛の刺身の「漬け」は、そのままでも美味しいのですが、今回は鯛茶漬けに使用します。
勿論、一々「漬け」なくても、白い刺身のそのままでも、たいへん美味しいのですが、その場合には、少しお醤油を香り付けに足すと良いでしょう。


美味しい鯛茶漬けを作るための、もう一つのコツは、お茶漬けにかけるお湯をよく沸騰させておく事です。
そうすると、鯛の身がよくほぐれます。



市販のお茶漬けの元でも良いのですが、梅や他の味のついたものではなく、プレーンな海苔茶漬けが良いでしょう。
ご飯一膳には、このお茶漬けの元なら、半分の量で良いと思います。
勿論、お茶漬け海苔ではなく、お茶を注いでも良いです。
ワサビを効かせた方が良いのですが、ワサビ苦手なら無しでも良いでしょう。
ミツバは、お茶漬けの香り付けと、魚の臭みを取る意味もあるので、絶対に必要です。

金ごまを入れるかどうかは、これは好みなのですが、プチプチ感が出て美味しいですよ。




いや〜ぁ、美味しかった!
ご馳走さまでした。