5弦のviolin-violaとviolaーviolin

2018年の9月のcatastropheで失われてしまったPageなのですが、back・upを探して復活させるのは諦めて、新たにrenewal作成しました。
5弦のviolinやviolaについては、他のPageでも触れているので、なるべくダブらないように作ったつもりなのですがね??



Violinが製作されるようになった時代には、いろいろな弦楽器が存在した。
弦楽器のCambria期とでもいうのだろうかね??

五弦の楽器、六弦の楽器、ヴィオラ・ダ・モーレのように、共鳴弦を持つもの、調弦も5度調弦やギターやビオラ・ダ・ガンバのように4度調弦をするもの等の色々な楽器があった。

調弦も、5度で調弦する楽器や、4度での楽器、或いは、スコルダトゥーラ(scordatura)と言って、曲ごとに、或いは曲の途中ででも、その都度、調弦を変える場合があって、Biber, Heinrich Ignaz Franz vonのRosary Sonateのように、一曲毎に調弦を変える曲もあった。勿論、多くのbaroqueの作曲家達も、scordaturaでも作曲をしている。

violinの黎明期と言われる1500年から1600年に掛けての時期に、ビオラの音域から、ヴァイオリンの音域までをカバーする、五弦のviolin−violaと呼ばれる楽器も作られる事があった。

勿論、楽器本体の大きさがviolaの大きさであったらE線はviolaの音がするし、少し小ぶりで、violinの大きさに近ければ、C線はviolinのような深みに欠ける音になるはずである。
つまり、この5弦の楽器が一般的に定着しなかったのは、楽器としては、violinでも無く、violaでも無い事が、楽器としては不完全なものにしかならなかったからなのだ。

しかし、子供達のオケ練習の指導をしていると、violinに対して注意をしながら、直ぐにviolaの注意をしなければならない時が往々にしてある。
そのつど、楽器を持ち替えるのは大変な時間のロスになる。
チェロやコントラバスの場合のように、楽器が大きければ仕方がないのだが、violaとviolinになると持ち替える暇を惜しんで、持っている楽器のままに、ついつい読み替えて演奏してしまう。

と言う事で、利便性に勝る・・・と言う事で、楽器店に無理を言って、特注で五弦のviolin−violaを製作してもらった。

・・と、その前に、5弦のviolinと5弦のviolaはどう違うのかをお話しなければならないのですよね??
5弦のviolinとは、基本的にviolinーsizeのbodyの楽器にviolaのC線が加えられた楽器なので、どうしてもC線の響きが弱くなってしまいます。
その反対に5弦のviolaの場合には、violaのbodyにviolinのE線が加えられたもので、当然、E線の響きが今一になってしまいます。

violinと違って、violaのsizeは14インチから16インチまで色々なsizeのviolaがあります。

私が昔持っていたviolaは全くviolinと同じsizeの14インチのviolaで、とてもアメニスが美しかったのですが、出来立てのホヤホヤの楽器だったので、木が若い・・というか、楽器が小さ過ぎて、Basの音が思ったよりも貧弱な音だったので、気に入らなくて、手放してしまいました。

教室のorchestra用に、14インチから16インチまでのviolaを数台用意しました。
14インチのviolaは、元々は生徒達のために・・ではなく、私のために買ったのですが、violinからの持ち替えで、4分の3sizeの子供達にとっては、大きなsizeのviolaを演奏する事は無理なので、その14インチのviolaを弾いているので、残念ながら、今の所、私の手元に戻って来る気配はありません。
私は普段は、オバQviolaを弾いているので、まあ、特に不都合は無いのでね??

所で、14インチはviolinとviolaがある・・と言いましたが、「同じでは・・」という質問があったので、確認をしておきますが、violinとviolaでは、sizeは同じでも、厚み、所謂、体積が違うのですよ。
低い音をよく響かせるためにviolinよりも、厚みが厚くなっているのです。
だから弾き心地もviolinとは全く違います。

5弦のviolaという楽器は、私個人としては、芦塚音楽研究所の演奏団体である『Fiori musicali baroque ensemble』のための古楽器としてbaroque仕様として注文したかったのですが、利用頻度と言う事では、毎週のオケ練習の使用頻度には叶わないので、baroque仕様にするのは諦めました。
という事で、仕方なくモダン仕様で作っています。

演奏するにしても楽器的にはbaroque仕様の方が、駒が広い、ネックが短い、等と言う演奏上の利点がいろいろと多いのだが、あくまで利用頻度の問題であるから、それは致し方ありません。




5弦のviolin-violaは私が購入した楽器なのですが、5弦のviolaは、斉藤先生のviolaを5弦の楽器に改造したものです。勿論、改造の費用は私が負担しています。

5弦の楽器は弦の数が多い分、指板や駒のRを大きくしなければならないので、弦と弦の角度の調整が難しいのです。
本来ならば、駒も弾き易い角度があるハズなのですが、dataがちゃんと残っている分けではないので、暗中模索をしなければなりません。
作って貰っただけでは、演奏するのは難しいのですよ。そういった細かい微調整をしなければね???



弦楽器のneckの渦巻きのお話

弦楽器のneckは共通の渦巻きで作られているのだけど、そのrootsを色々な文献で調べて見ても、イオニア様式だとか、フェニキア様式だとか、果てはイスラム文化にまで、そのrootsが色々と云々されているので、結局の所、何も分かっていない・・というか、自然発生的に、この渦巻きに決まって行ったと思われるのですよ。

何故、弦楽器のneckが渦巻きなのか・・さえ、その理由は分かっていないのですが、violinが作られるず〜と以前から、弦楽器には渦巻きが使われていました。
勿論、渦巻き以外のneckも多数見受けられるのですが・・ね??

その渦巻き以外のneckの中でも、最もorthodoxなのが、獅子の頭である獅子頭です。

その次には、人の顔なのですが、美しい女性の顔よりは怖い老人の顔の方が多いようです。

まあ、いずれにせよ、渦巻きの部分は音には影響はないので、弦楽器の響版に埋め込まれたPurflingのように、意味を持っている分けではないので、Andrea Amatiのように時折イイ加減に作る事もあったようなのですが、violin製作者の力量を発揮出来る技術力をひけらかす場所でもあるようです。

腕の良いviolin製作者の手に寄ると、この渦巻きさえも美しいのですよ。


斉藤先生のviolaを5弦に改造して貰う時に、次いでに、別注の別料金で、neckは渦巻きではなくて、Madonnaのお顔を彫刻してくれるように、お願いしたのですが、出来上がって完成した彫刻を見て、「これは超、頂けない」「全くの素人の彫刻だ!」と思ってShockを受けてしまいました。

しかし、彫刻に対してのclaimは言えないので、一人悩んでしまいました。
こんな、安っぽい仕事はして欲しく無かったのだよな??。

私としては、美しいMadonnaのお顔を連想してお願いしたのですが、これでは超、安っぽい少女の顔にもなっていない。

この水準ならば、獅子頭の方が余程マシだったよな??
私のイメージしていたMadonnaのお顔は、ラファエルのMadonnaのような優しいお顔だったのですがね??


右側のMadonnaの写真は、私がドイツで購入して、日本に持ち帰って来たMadonnaで、とても良いお顔と優しい表情をしています。

まあ、いずれにしても、そのうちに誰かに作り直して貰う予定なのですがね??
violin製作者の彫刻力の無さに、Shockを受けたので、人選がね〜ぇ??

このMadonnaは、簡単な厨子の中に収められているMadonnaで、ドイツに留学した時のGoethe-instituteの旅行でalte-Oettingenを訪れた時に、marketの出店で購入しました。

別にキリスト教徒ではないのですが、音楽をやっている関係上・・という意味です。









或いは、別のMadonnaのお顔でも良かったのですがね??
私の所有する別のお顔のMadonnaです。

そういえば、Madonnaのausleseが無くなったままなのだけど、この所、alcoholが飲めなくなったので、再注文をださないままになっているよな??

極々、稀には、チビリチビリとwineを飲みたくなる事もあるのだから、注文を出して於いても良いのだけどね??










neckの彫刻について




この聖者の頭は私の持っているbaroque-violinのneckである。

勿論、古い時代のoriginalのviolinである。

baroque-violinとして、時折演奏しているのだが、遠目にはあまり目立たないので、見ている人達には、分からないようだよな??




色々なneckに関しては、baroque-violinやbaroqueーcelloを製作するに当たって、それなりに可能な限り調べて見た。
その一例を上げる事にする。
violinのneckが色々と多様にある事を知る事は、歴史を知る上でも役に立つ。

    


     




       




    


     

獅子頭は楽器製作者の遊びであり技術をひけらかす場でもある。
ぞんざいな仕事は許されないのだがね??