炒飯のお話 

A:チャーハン何てぇモンは有り合わせの材料で作るわけでやんして、普段は冷蔵庫の中を見て、食べ残しの冷凍のご飯があまっていてからの話でやんす。

冷蔵庫に眠っていた冷凍のご飯

あとは何の具を入れるかだが、スーパーなどで買い物をしてから・・だとすれば一番簡単な材料は100円のミックスベジタブル(野菜炒めの材料でも良い)にひき肉か、こま肉を買えば良い。肉は豚でも牛でも鶏でも良い。勿論ハムでも良いが、ベーコンならば、より味が出て最高だ。わてはよく板付けかまぼこを微塵に切って入れたりもするでやんす。

 

B:誰もがチャーハンを作るときに失敗するのは、中華なべで炒めている間にだんだん米が油を吸ってべとべとになってくる事であろう。中華なべに油を引いてくぐらせていると、だんだん油だらけで、中年の大人だけでなくとも、(子供ですら)油の取り過ぎになってしまいそうな、ギトギトした感じになってくる。

塩分や油分を取りすぎる(味がしつこくなる)のを防ぐには、二つの方法があります。そのひとつは、ご飯粒の表面に油分や塩分を薄くコーティングすれば充分なのです。

業務用の中華鍋では業務用の強いガスの火力ですばやく油の中をくぐらせるだけで充分にシャー(炒り上げる事が)する事が出来ますが、しかしそれは家庭用のガスではとても無理で、いくら手早くやったとしても、米が油分を吸い込んでしまいます。

それでべとべとした油のギトギトしたチャーハンができあがってしまうのです

 

 

C:正式なやり方だと、冷たくなったご飯(荒熱を取ったご飯)を一度水洗いをしてぬめりを取り、それを布巾の上で充分に水気をふき取った後に、更に冷蔵庫で乾燥させます。それから業務用の大きな中華なべの真ん中に油を入れておいて強火で油の中をくぐらせてシャー(炒り上げる)するのです。

家庭でチャーハンを作ろうとすると、まず温度が業務用ではないからとても弱いし、大きな中華なべで勢いよく油の中をくぐらせる、(あるいは中華なべを振ってご飯を躍らせる力は、とてもプロで無い限りないだろうから、いくら必死になってご飯をフライパンの上でかき回したとしても、残念ながらいつの間にかフライパンにこびり付いたり、ベトベトしてきたりで上手くいきません。と言う事で、第二番目のやり方、芦塚先生の裏技の登場です。

 

 

 

D:芦塚先生の簡単レシピの登場。

 

ご飯は残り物で冷たくなったものをレンジで解凍すればよいのだが、どうしても炊きたければ少し硬めに炊いておく。

此処で二通りのレシピがあります。

一つはA:マヨネーズを使う方法と、もう一つはB:溶き卵を利用する方法です。

A:ご飯を炒める前に、だまになったご飯を丁寧にマヨネーズで揉み解しておきます。

手でもみこむようにして、だまが残らないようによくマヨネーズでほぐします。マヨネーズ独特の酸味はフライパンで、炒っている間に消えてしまいます。フライパンに一気にご飯を入れないで、少しずつ焼き上げて(炒り上げて)、ご飯を少しずつ足していくのがコツで、フライパンには、ほとんど油は使いません。ですから、ごく少量のマヨネーズの脂だけで済むのです。

B:ご飯を溶き卵で丁寧に、これもだまが残らないように、コーティングします。卵かけご飯のように醤油を少し香り付けに入れても良いでしょう。

油分を気にしている人はB案をお勧めします。

この場合にも油を全く使わなくってもおいしいパラッとしたチャーハンを作ることが出来ます。

 

或いは、AとBの混合で、マヨネーズで揉み解した米に、更に溶き卵を加えてもよいのです。

 

まずフライパン(中華なべ)をよく少量の油で熱して、熱し終わったら中華味を中華なべに入れ、AかBのご飯を、少量ずつ中華なべに入れて、よく炒り上げます。

なべにくっつかなくなったら次のご飯を入れて、と言う風に何回かに分けて炒り上げます。そうすると鍋にこびりついたり焦がしたりする事が防げます。そうすることによってご飯がくっつかないで粒粒のご飯が出来上がります。

最後に先に中華味と少量の胡椒と油で炒めておいた具材をご飯に混ぜると出来上がりです。

カニチャーハン

野菜の中華炒めに肉やかまぼこが入った感じであるが、野菜炒めのスープがチャーハンに混じると折角のチャーハンがべたつくので、野菜炒めからチャーハンの具材としてスープを抜いた具材を分けておいて、乾煎りをするような感じにして、水気をなるべく取っておく事がコツです。

ついでの付き合わせ

ベーコンとたまねぎを炒めたもので具材を作る事もあるが、そのときには野菜炒めではなく、中華味を水で溶いて、(中華味が強すぎて嫌な場合には、コンソメスープに中華味を加えて中華スープを作っても良い。)極少量のベーコンとたまねぎを入れればお手軽に中華スープが出来上がります。

同様に幾つものバリエーションが考えられます。

米ではなくって

例えば、焼きそばを油と中華味で炒めておいて、それに今作った中華風具材を混ぜれば、長崎風焼きそばの出来上がりだし、中華風具材にイカげそや木くらげ、(肉は豚肉になるが、)かまぼこなどを加えて、干ししいたけの戻し汁でスープを大量に作り、スープスパゲッティを作ったら、長崎ちゃんぽん風スパゲッティの出来上がりです。

一つの食材で、複数の料理を作る事は、芦塚先生のレシピの真骨頂です。



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