チェンバロの語源
よくチェンバロとチェンバロン(ツィンバロンcimbalon)とを、間違えていることがある。
チェンバロンはジプシーやチロルの人たちが今でもよく演奏している民族楽器で、左右に交差している弦を茶杓のような物で叩いて音を出す楽器であるが、実はそのチェンバロンがチェンバロの語源になっていると言ったら驚かれる方も多いと思う。
(写真参照)
チェンバロンのドイツ語名はハックブレット(Hackbrett)で、これは似ても似つかない。ギリシャ語やフランス語では(Tympanon チンバロン)そしてお国芸のハンガリーでは(Cymbalon)大分近づいて来たようだが、何とイタリア語では、読みはそのものずばりで(Cembalo)となる。
いづれにしても、語源は皆同じで、『打って鳴らす楽器』という意味である。では今日私達が呼んでいるチェンバロはどうなのか?
本当はチェンバロの正式な名称は『クラビ・チェンバロ』と呼ぶ。『クラビ』とは鍵盤のことで、『鍵盤付きのチェンバロン』ということになる。
教室所有の1段2列のルッカースモデルのCembalo