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中華味やウェイバー等々で、薄めに味を整えながら、野菜から、豚肉の順に入れていきます。
中華味は粉末タイプでも、練物でも、塩味がキツイので、なるべく薄く、少量を入れるように心がけます。

最初は味が薄いと思っても、野菜や海鮮から自然な味が出て来るので、最初から味を決める必要はありません。

その次が、かまぼこのような練り物ですが、かまぼこも煮過ぎると、雑味の元になるし、かまぼこ自体も不味くなってしまうので、殆ど海鮮と一緒に最後のタイミングで入れます。

海鮮で味を出すので、海鮮を早い時期に入れる人もいますが、それでは、折角の海鮮の美味しい味が死んでしまいます。
海鮮は、一番最後に入れるのが、良いのです。
アサリは、お皿に移す時に貝が開くぐらいのtimingが理想的です。

私は皿うどんを、食事というよりも、お酒(ビールやワイン)のつまみとして作ります。

そういう理由で、私の場合は、一般の家庭や、お店でよく入れる、キャベツやニンジン、その他の青梗菜等々の野菜は入れません。
野菜を(特にキャベツや玉ねぎ等を)多く入れると、経済的には楽なのですが、野菜から甘味が出てしまうので、お酒のおつまみには、合わなくなってしまうからです。

殆どのレシピがお母さん達の子供や旦那様への食事として作られているし、近頃は、長崎のお店でも、野菜で材料を増やして、豪華に見せて、客に出す事が多いのですが、野菜の甘味が強く出てしまって、甘ったるくって、お酒のつまみには合いませんし、ビールのつまみにもなりません。

皿うどんとチャンポンについて
料理をする材料の具材を、皿うどんのルーにするか、チャンポンの御汁にするか?・・・は、基本、干し椎茸の戻し汁の量で決めます。
皿うどんの場合には、戻し汁を少なめにして作ります。
一般の作り方では、とき片栗粉の量が多すぎて、折角の美味しい具材が片栗粉の味で不味くなってしまうので、私の場合には、片栗粉は少なめに使用するか、味を中心にして、全く使用しない場合も多いのです。
お汁を少なめに作って、片栗粉を使用しないで作る方が、具材のおいしい味を活かす事が出来るからです。

それにしても、片栗粉でお野菜やスープを閉じ込めた、片栗粉の味が強すぎるまずい皿うどんを出すお店が多いのには参ってしまいます。

「売らんかな??」の、見た目にこだわった事によるのでしょうがね??

基本的な材料はチャンポンも同じなのですが、チャンポンは具材が、もっと少なめの、簡略化したものでも美味しいです。

干し椎茸の戻し汁はチャンポンの出し汁になりますから、多めに入れます。
材料がない時には、100円で焼きそば用の野菜を買って来て、それに豚肉を入れて作ったりします。

美味しいお出しが出来た時には、その余った御汁を捨てないで、炊き込みご飯を作ったりします。
或いは、余ご飯と御汁でチャーハンを作ったりします。

お店のチャンポンや皿うどんの御汁は、ラードを使って作ります。

そのラードが、コクと味の元になっていますが、私達のように、歳をとって、脂っこいものが苦手になると、体にも良くないので、タブーです。

本来の長崎の家庭で作るチャンポンは、料亭のとは違って、もっとさっぱりしています。
色もお店のように白濁してはいません。
それはラードを使用しないからです。
味は充分にしっかりしていて、お店の味と変わらないのですけれどね。

東京や関東では、白濁した色を真似るために、牛乳を使用するレシピが多いようですが、最悪です。
本当の美味しいチャンポンを食べた事がない人の見た目だけのレシピですよね。
折角の海鮮の微妙な味が死んでしまいます。

・・・ああ、そう言えば、Facebookに載っていた、牛乳チャンポンでは、海鮮は入っていなかったですよね。
ママ料理の野菜嫌いな子供のための料理なのでしょうから、致し方はありませんが、チャンポンがsoulfoodである私にとっては、堪えられないでもしか料理です。

海鮮・・で、必要な食材は、干し椎茸の出汁と、イカゲソと、豚肉とアサリです。
それぞれの素材の味が、合わさって始めて、海鮮の独特な味が出ます。
それが、チャンポンや皿うどん、或いは海鮮焼きそばを作る元になるのです。
そういったものが一切入っていない、見かけの皿うどんやチャンポンは、本当はチャンポンとか皿うどんと言ってはいけない全く別の食べ物です。


皿うどんの麺を揚げるときに

家庭で皿うどんの麺を揚げる人は、非常に少ない・・・と思いますが、本当に美味しい皿うどんを作りたかったら、是非、生麺を買って来て、中華鍋で揚げて作る事をお勧めします。
昔と違って、クール便もあるので、長崎から生麺を送る事も、今なら、可能なのです。

麺を揚げる時のコツは、麺を揚げて、新聞紙の上に油を吸わせるために置いた時に、皿うどんの麺らしい非常に良い色なら、余熱で、一瞬で黒目に焦げた色に変わってしまいます。
余熱で折角の麺が揚がり過ぎる・・・という事です。
ですから、揚げて新聞紙に置いた時に、少し浅い色(きつね色より少し薄い)ぐらいにすると、一瞬で色が変わって、ちょうど良い美味しい色になります。


スパゲッティ・チャンポンのもう一工夫

スパゲッティは、勿論、あらかじめアルデンテで下茹でします。

これで、スパゲッティ・チャンポンの出来上がりです。
完全にスープ・スパゲッティとして食べるのなら、チャンポンのスープにアルデンテのスパゲッティを入れるだけで良いと思います。
完全な、スープ・チャンポン・スパゲッティの出来上がりです。

チャンポンのルーに、椎茸の戻し汁を加えて、軽くスパゲッティと一緒に煮込みます。
スパゲッティが、スパゲッティ風になるか、チャンポン風になるかは、チャンポンのスープでスパゲッティを煮込む煮込み時間で決まります。

スパゲッティの味と食感を何処まで出すか?と、チャンポン風にするかは、チャンポンのスープとスパゲッティを一緒にして煮込んだ時間で決まります。

煮込み時間を長くすると、スパゲッティ麺にチャンポンの味が染み込んで、チャンポン風の麺になりますが、その分スパゲッティのプチと麺の切れる噛み味は失われます。

食べ残しのスパゲッティチャンポンを一晩置いておくと、スープを麺が吸ってしまって、まるでチャンポン麺のような味になりますが、その分、麺の腰は失われて、柔らかくなってしまいます。
しかし、元がスパゲッティであると分かる人がいなくなる程、チャンポン麺になってしまいます。
柔らか過ぎるのは、別として・・・ですが。

いずれにしても、それなりに美味しいのですが、どの味が好みかは、その人の好みで、私もスパゲッティ風に食べたい時には、食べる時に麺を入れるし、チャンポンを食べたい時には、少しスパゲッティと一緒に煮込むようにして、その味の違いを楽しみます。



トロロ・スパゲッティ

ヨーロッパにいた頃は、蕎麦が食べたくなって困った事があります。
いくらなんでも、スパゲッティで、ざる蕎麦は作れないので、その時に作ったのがトロロ・スパゲッティです。
これが作って見たら、結構気に入って、日本に帰って来てからも、新しいレシピとして、よく食べます。


このトロロ・スパゲッティのもう一つのメリットは、時間がない忙しい時に、手早く出来る料理である・・という事です。


材料はトロロと子ネギかノリの千切りと、好みで卵を落としても良いのです。

ドイツにいた頃は、未だ出汁の素のようなものがなかったので、ちゃんと昆布とカツオから御汁を作っていたのですが、今は本だしの素やかつお丸のようなもので、簡単に作れます。
私は、相も変わらず、お醤油は入れません。

後はトロロを摺ったものをお出しに入れて、スパゲッティを入れると出来上がりです。
好みで、子ネギか、刻みノリを入れて、好みなら、生卵を一個落として混ぜても、美味しいです。

簡単に出来るので、とても、手軽で良いですよ。





後書き
以前はよく作っていたスパゲッティチャンポンですが、今では、生麺の袋麺がスーパーでも売っていて、いつでも美味しいチャンポンや皿うどんを作る事が出来るようになってきました。
という事で、スパゲッティで、チャンポンを作る必要性があまりなくなってしまいました。
トロロ蕎麦とトロロスパゲッティでは、味や食感等が、全く違うので、今でもよく作るのですが、スパゲッティチャンポンは、やっぱりチャンポンなので、チャンポン麺の方が味覚が合っているように思います。










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