前ページ


Matthias Georg Monnのcelloconcerto g mollは、教室の常設曲で、celloを勉強する生徒達の必須教材です。

勿論、この曲は、有名私立音楽大学の受験の課題曲よりも、少し高い水準の曲になります。

Matthias Georg Monnの作風は、Boccheriniと同様に、時代錯誤(時代を超越した・・)と言えるような、不思議な作曲家です。

Monnは1717年生まれで、1750年に33歳の若さで夭折した作曲家なのですが、1750年という年は、J.S.Bachが死んだ年でもあり、その5年前の45年にはVivaldiが死んでいるので、殆どbaroqueの大作曲家と同じ世代の作曲家でもあるのです。

celloconcertoのT、V楽章も、Vivaldiやcorelli等のbaroqueの作曲家達が得意とした交唱に依る作曲法や通奏低音の書法は全くそのままなのだが、そのmelodieや、転調法は、時代を先取りして、まるであたかも古典派のそれである。

Monnと同じ年に産まれたStamitzパパや、15年後に生まれるJohann MichaelやFranz Josefh の兄弟のHaydnは偉大な古典派を完成させた作曲家なので、Monnがbaroqueの様式と、古典派の技法を併せ持っている事は、当たり前かもしれないのではあるのだが・・・。

参考までに、私の作曲家の年表を一部だけ載せておきます。
資料が膨大なので、baroque時代の中期だけでも、掲載するのは、不可能なので・・。


次ページ