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勿論、肩当てやロージン等の落としがないように、同級生のヴァイオリン科の女の子達を引き連れて・・・、当時はまだ楽器は安かったのよね。弦楽器等もね。

でも、私の方が、友人達の東大卒の連中よりも稼いでいたからね。

そりゃ、専門職だもんね。当たり前よ!!

猫も杓子もの音楽教室とは違うわよね。

意気揚々と、さあ、ヴィオラを練習するぞ!と言って、練習を始めようと思ったけれど、何から手をつけて良いのか分からない。

友人に相談しても、先生の所に行っても、「弦楽器は子供の時からちゃんと練習しないと、弾けるようにはならないのだよ!」と言う話ばかりで、結局、折角買った楽器は弾けるようにはならず、そのヴィオラは同級生が借りて行って、自分達の室内楽のlessonに使用するだけでした。自分で買った初めての弦楽器ですが、貸していた友達が又貸しをして、帰ってきた時には、楽器が壊れていました。

又貸しされた事で、すっかり頭に来た私は、その楽器をヴァイオリンの先輩に高く叩き売ってしまいました。(安くではないよ!)儲けた!儲けた!

勿論、それで厄払いで、飲んじゃったけれどね!!

 

ドイツに留学してから、副科としてヴァイオリンを学んでいる友人に連れられて、副科ヴァイオリンの指導の権威であるRuba教授(ヒットラー時代のRuba Quartettで名を馳せたヴァイオリン奏者)のlessonを見て、ヴァイオリンも速成法があって、その方法を垣間見る事が出来ました。

そこで、初めてヴァイオリン等の弦楽器でも、短期に習得出来るメトードがあるのだという事を知りました。

しかし、勿論、その速成法は、Pianoや他の楽器をちゃんとproとして弾ける人達が副科として、学ぶための習得方であり、とても一般の人がそのメトードで学べるものではありません。

音楽に対してのある程度以上の素養と、練習に対してのストイックさがなければ、無理な話なのです。

それは、日本で私がチェロを勉強するために師事をした、清水克雄先生も同じ条件です。

歳をとって始めたいと思うアマチュアに向けての、systemはなかなかありません。

ですから、いまだに、一般的には音階8年で、チェロを始めて10年ほどで、やっと、きらきら星程度の曲が弾けるという常識がまかり通っています。

私のメトードでは、ある程度の曲を弾けるようになるまでの、期間はひと月もあれば良いのだけどね。