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一般社会では、勿論、中学生や高校生、或いは音大生でも、プロでない限り、基本はプロ活動は「No!」で、NGです。
だから、大崎にしても、八千代にしても、業者からの依頼は、子供達へ、ではなく、プロとして活動をしている教室の先生達へのオファーなのです。

しかし、そこで芦塚先生が主催者に無理なお願いをして、主催者側から「プロとしての参加なら、子供でもOKです。」との回答を強引に引き出したのですよ。
で、生徒達や先生達の頑張りで、主催者の信頼を勝ち取る事が出来て、これまでの演奏活動は全てリピートのかかる仕事になって、社会的な信頼を得る事が出来たのです。
つまり、大崎でも、八千代でも、その音楽の演奏の水準が一番大切な要素になるのです。

八千代を企画した当初の理由は、「音楽の方に進みたい」という希望がある二人の専科生の為に企画しました。
発表会が子供達にマンネリ化して、本当に音楽に真摯に向かうという姿勢が希薄になってきたような気がしたからです。
対外出演という厳しい条件の元で、ちゃんと勉強すれば、音楽のプロへの道は自ずから出来て来ますし、後輩達も必然的に引っ張られていって上手くなるし、発表会のように、ただ、「お上手ね!」という評価ではなく、本当の意味で、音楽が人を感動させる勉強であるという事も理解してもらえるからです。
ましてや、音楽のプロを目指すのならば、一日も早く一般の人達の前で演奏して、客観的な評価を早めに受ける事が、プロになるための一番の早道なのだからです。

学校等でも、コンクール等で水準を上げようとしていますが、所詮は、学校教育の世界という井戸の中の話なのです。
外の、プロの世界にはほど遠い。

でも、「子供が参加しても構わない!」という現場には、当然、必ず、「但し書き」が入ります。
「但し、プロとして演奏出来るのならば・・」という前提です。
必要最低限のプロとしてのNiveauは必ずキープしなければ、現場で演奏する事は、その人やその団体は、未来永劫二度と出来ません。

しかし、この厳しさは別に、子供でも大人でも、ましてや音楽の世界に限った話ではありません。
バレリーナや新体操を目指す人達も、劇団東配のように演劇を目指す子供達も皆同じ努力をしているのです。
勿論、市や県単位で数えると、そういった一芸を目指す人は、そんなに人数はいないかもしれません。
でも、日本という単位で考えると、或いは同じ年齢の子供という事で、世界という単位で考えると、一生懸命な努力を続けている人達は、それこそ無数にいるのです。
ましてや、特定の音楽と限った分野でなく、考えると本当にたくさんの人達がその努力を続けているのです。
そこは厳しい世界なのです。
これからのお話は、そういった、プロという一芸を目指す子供達という前提条件の上でのお話として聞いてください。


秋のコンサートと八千代のコンサート

通常、発表会は春(夏)のコンサートから秋(冬)のコンサートへのintervalは、とても短いのは常です。
という事で、この30年来、期間の短い冬の合宿に対して、夏の合宿や夏休みの特訓でその練習不足を補って、秋(冬)の発表会に向けて頑張って来ました。

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