12歳の韓国の女の子が演奏しているのを見つけました。
勿論、modernviolinなのですが、なかなか秀逸です。
baroqueviolinだったら、一押しをしたのかもね??
4の指で和音を弾く時に音程が不安定になるのと、演奏中に少し開放弦が狂ってしまったのは残念ですが、12歳という年齢を考慮すると、素晴らしいです。
Grumiauxの演奏よりも、ましかもね??
Name - Hyunah Lee
Country - Republic of Korea (South Korea)
Age - 12
triosonateの楽章の構成の時に説明しているように、baroque時代の楽章間のtempoの設定は、kammersonataのtempo設定である急緩急緩の四楽章構成のsuiteと、kirchensonateのtempo設定である、緩急緩急の四楽章のtempoの設定の二つに分類される。
そういった作曲をしている曲集のgenreに対しては、Bachや、Vivaldiは、非常にstoicであり、一つの組曲(Zyklus)の中に、異なったgenreのsuiteが持ち込まれる事は原則としてない。
しかし、HandelやTelemannのような作曲家は、そういったgenreに関しては、すこぶる大らかで、この12のfantasienにしても、曲毎に、そのtempoの設定が変わるし、緩徐楽章が省略されてしまっている曲も多く見受けられる。
HandelのOrganconcerto等に見受けられる書法では、二楽章の緩徐楽章は、演奏者が当日即興で演奏して、Phrygia終止か、若しくは、半終止で、orchestraの三楽章へと推移する。
それはそれで、確立した書法ではあるのだが、即興演奏の技術がすっかり廃れてしまったこんにちでは、書かれていない楽章はすこぶる都合が悪い。
Organの教授であり名Cembalistでもあり、Bach研究の第一人者でもあるカールリヒター教授のように即興の名手が録音する場合には、問題はないのだがね。
この12のfantasieの第3番の曲も、緩急緩急の四楽章なのであるが、三楽章の緩徐楽章は、二分の三拍子で、僅か、3小節しかない。しかも、全体がf
mollなのに、この先生小節だけはc mollである。考えて見ると、不合理である。
しかし、c mollの主和音は、f mollの半終止になる。しかも、第三音を欠いたPicardieの3度である。
勿論、この三楽章は、即興で自由に発展させて作らなければならない。
そして、この三楽章に入って来るのが、baroqueのstyleである。
四楽章に対してのprelude的意味を持つので、その三楽章の長さは自ずから決まる。但し、Graveなので、小節数ではなく、演奏時間の整合性である。しかし、四楽章の演奏時間よりも長すぎてはintroの意味合いはなくなるので、即興でも節度は必要である。