C6小節目(原譜22小節目)の上記の1stをシ♭ではなく、シナチュラルにする解決策は、とても美しく響いて心地よいのではあるのだが、baroque(Vivaldi時代)の所謂、常識的な和声進行からは逸脱してしまう。
という事で、一番、Vivaldiの時代にあった、Diatonik的なSequenzの解決策は、1stのシは原譜通りにシ♭のままにして、逆にsolocelloのG⇒Gisの動きの音のぶつかる原因となっている「ソ#」の音を「ソ」の音のままにすると良い。
cellosoloの半音ずつ上行していくSequenzの音の動きはなくなってしまうが、それが一番当時のDiatonik的な響きに近い、所謂、オーソドックスな解決策であろう。
一般的には、cellistはG⇒Gisの進行の方を良しとして、あまり、Gを弾き直すpatternは好まないようである。
という事で、私自身はG⇒Gの方が時代考証的に好ましいと思うのだが、実際に演奏する時には、演奏家の希望で上記の譜例:G⇒G#で、1stと2ndがHとEを演奏するpatternを演奏することの方が多い。
参考までに:
もう一つのbaroque時代の和音進行に合わせた解決策
D最後に、校訂者は空三度の和音になるのを防ぐために、2ndの最後の音をわざわざFに訂正しているが、solocelloがそのFの音を演奏しているので、空三和音にはならないので、わざわざ、2ndviolinの音をFに訂正したのは、徒労に過ぎない。無駄な変更であり、本来のSequenz進行のままの、Dの音にする事が正解である。
要するに、simple is best!なのだよ!!
アランドロンが言っていた。
simple is vest!だってさ!!
originalの譜面と訂正譜の比較譜