参考例2: これは足の動きだけのピック・アップなので、比較的に分かり易い。
私が初めて、baroquedanceのoriginalのMenuettのstepを見る事が出来たのは、何と、ドイツで見たドラキュラの映画のワン・シーンである。白黒映画で定番のクリストファー・リーのドラキュラではなく、カラーの映画の1シーンで、ドラキュラ城の大ホールで貴族(実は魑魅魍魎)が集団でMenuettを踊るシーンで感激したものである。
初めて聞くbaroque楽器の演奏で、Menuettのstepが見事に再現されていた。その1シーンだけでも、見る価値があった。
宴もたけなわの、最高潮に盛り上がった次の一瞬、ホールの中の大きな鏡にはホールの中には誰もいなくて音楽だけが流れて行く、というショッキングなシーンが挿まれていた。その鏡のシーンは繰り返し、他の色々なドラキュラの映画でも使用されている。
でも、見事なMenuettのbaroquedanceは、さすがに再現はされてはいない。
今は、henry purcellの妖精の女王のようにbaroqueballetが忠実に再現されて演奏、演舞されているDVDも販売されているので、何時でもそのdanceのstepを勉強する事が出来る。
舞曲は、足のstepの関係で、必ず、2,3拍目が詰まって演奏される。Menuett然り、ヴィンナーワルツ然りである。
という事で、子供達は今、MenuettやWaltzのstepの奏法を特訓されている。
譜例:美しく青きドナウのviolaのpart
この弾き方は大きく二つある。その一つは弓を真っ直ぐに落として(奏くのではなく、落とすのである。)バウンドしてきた所をもう一度落とす。
image的には次のような感じだろうか??
参考:、まず最初の例は上下動の奏法である。
コツは、意識的にぶつけるようにすると、よくないので、弓に任せて弾く事と、接弦のpointを狭くすることである。接弦の時にクリップ音がしっかりと出るとよい。
参考:次は軽い「えぐり」の奏法である。8の字奏法と呼んでいる。
腕が動かないように、手首だけで回転させる事がコツである。
次におもちゃのシンフォニーであるが、私達がまだ高校生の頃や音大生の頃までは、教科書にも、Haydn作曲となっていた。それが、やがてレオポルド・モーツアルト、ようするにMozartのお父さんの作品という事になって久しい。今度はまた新しく、原作が見つかったようで、今度の作曲家は誰かいね??
それはさておき、可愛らしい子供向きの表題とは異なって、このU楽章のMenuettの弾き方(articulation)はとても難しい。
原作が土着の曲のように、地域密着型の曲はとにかく難しいのですよ。演奏する人達が自ら、Menuettのdanceが出来れば、この曲はそのまま弾けばよいから簡単なのです。しかし、日本人の子供達じゃあ、そうはいかない。強、弱弱/強、弱弱/(1小節+1小節)・・・で、今度は2拍が一つの単位に変わって、おなじ、強、弱弱/強、弱弱/(2小節+2小節)と変則的に繰り返す。
Bachの時代から現代でも使用されている最も一般的な構造式なのだが、日本では音楽の構造式としては全く知られていないので、非常に問題である。bogen
formという形式であり、日本の起承転結と同じような意味合いを持つのだが、この構造式は際限無く膨れ上がる事が出来る。(a+a)+bで上記に記したように、(1小節+1小節)+2小節で、次には(a+a)+bをAとして、今度は(A+A)+B、つまり、(4小節+4小節)+8小節と膨れ上がる事が出来る。中世から古典派の詩の形式であり、ヨーロッパ人にとっては、身近な形式であるために、逆に音楽上の形式とはなっていなかったのだよ。
ヨーロッパのclassic音楽の解説では、最も前提として、知っておかなければならない形式である。
勿論、このMenuetでは、(a+a)+b(+b)+cとかなり変則的に作曲されている。
つまり、phraseが最初の2小節の倍になっているのだ。
そういった変則的な構造式が延々と続くから、てえへんだ!!
変則的な規則性を子供に理解させるだけでも、私のエネルギーが・・・・・!!
変則性とは規則性を壊す事から出来るのだから、基本に、元の構造式がないと、変則的の理解は出来ないからね。
譜例:最初の7小節・・・・赤は強拍で、緑は弱拍です。