このornamentは、上記の解説にも書かれているように、Wilhelm Friedemann Bachの練習帳の巻頭に書かれたものです。そして、果たして、その意味は・・・・・
その意味を知る事は、巻頭のPageを全部読んで見れば、その意味は直ぐに理解出来ます。
この著名なornamentの記号が書かれたPageの前のPageには、父親であるBach、が長男であるFriedemannのCembaloの初lessonのために書いた、楽典の解説のPageがあります。
先ずは、楽譜の読み方のlectureです。
最初はト音記号で、音符に対しての、ドレミの読み方のlecture、
次の段はそれが、ハ音記号になって、ドの位置がどう変わるか?・・・・と、それぞれのハ音記号でのドレミの読み方のlectureであります。
つまり、ソプラノ譜表、メゾソプラノ譜表、アルト譜表、それからテノール譜表、そしていつものバス譜表の他に、3度上のバスと3度下のバス譜表が書かれている。
また、そのドレミの読み方を丁寧に説明してある。
これは、完全にCembaloの初心者に対しての、譜読みの仕方の説明の一覧表であります。
そして、その次のPageに、(世界的な教育関係の指導者達の拠り所となっている)この有名なBachの装飾音の一覧表が来る。
それから、次の本章は、Friedemannに対して、実際の曲を使用して、その譜表のサンプルと指使いのlectureがなされているのだよ。
つまり、Bachが提示している装飾音の一覧は、初心者のためのstep oneの装飾音のsampleに過ぎないのだ。
その表に書かれている装飾音の説明の内容だけで、彼の難曲である平均律や、Bachの一連の舞曲等の作品の装飾音に対応させるのは、所詮、無理があるのだよ。