この譜面をよく見ると6個ある音符に、1:4:1という割合でslurを付けているのがよく分かります。
しかし、後世の人達は、Bachが事slurに関しては、乱暴に書いた・・とか、羽ペンの特徴で正確に音符を指示して書く事が出来なかった・・・とか、言って、次のようにBachの手書きの譜面を、修正して校正しました。
次の版は、世界で最も権威のある版とされるHenle版の原典版(HenleUrtextAusgabe)です。
原典版という事ですから主観を挟まないで、客観的に楽譜を校正しなければなりません。
しかし、そういったarticulationがある・・という事すら、知らないのです。
音楽の世界で、多くの音楽家達が信頼し、頼りにしているHenle版ですら、この程度の知識で出版されているのですよ。
次の楽譜は、Ashizukaversionによるinventionです。
Bachの書いた楽譜通りにarticulationがなされています。baroque時代のbowslurのままに書いてあります。