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このChopinのoriginalの楽譜を見て、驚かれるかもしれませんが、中間部の後半のAnimato4/3は左手のrhythmだけが書かれていて、右手は音を伸ばしているだけで、melodieは全く何も書かれていません。
どう、演奏したらよいのでしょうか?
突然、伴奏だけになってしまって、このpassageはピアニスト泣かせのpassageなのです。
しかも、tempo a la mazurkaと書かれています。(勿論、何も書かれていない版すらあるのですよ。)いや〜ぁ、困った!困った!
Animatoと書かれたpassageは、最初の6小節間は2小節単位に、2拍目と1拍目に3連音のrhythmが繰り返します。
でも、それだけでは、Mazurkaとは言えませんよね。

一つの考え方なのですが、私の考えでは、Chopinは結構、小さな頃から、即興演奏の名手でした。
こういった作曲法は、私達も良くすることがあります。
覚書なのです。
和音と小節数、rhythmの輪郭が見えれば良いのです。
Piano、soloの場合には、小節数が少し多かったとしても、或いは、少なかったとしても、大して問題はありません。でも、セッションをする時には、小節数や和音を間違えると大変な事になります。
もし、Chopinがお姉さんといっしょにセッションをするとしたら、覚書は必要です。
だから、実際にはこの曲を演奏する時には、この輪郭の譜面を見ながら、即興演奏をしたのでは?と思います。
私達も、曲を書き留める時間がない時には、こういった、memo的な楽譜を書く事がよくあります。
作曲家にとってはこういった書き方は、決して、珍しいものではありません。
しかし、この主張は、あくまで私の個人的な、全く根拠のない、単なる想像ですがね。
参考までに、私なりに、この部分をMazurka風にアレンジして見ましたので、ついでに載せておきます。
和音や小節数、themaもChopinのそのままを使用しました。新しいものは付け加えてはいません。

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