先程も言ったように、「おろし器」には、色々な種類があって、そのおろし器の種類によって、食材の種類も当然変わってきます。
勿論、おろし器が食材に合った物で擦れば、その食材の味も、「これが同じ食材か!?」と驚く程、美味しい味になるのですよ。
その最たるものが、焼き魚に合わせる大根おろしの話なのですよ。
今は秋!
・・・秋と言えばサンマだろう!(この文章は13年の10月15日に書いているのです。)
サンマは秋刀魚とも書くぐらいに、秋の季語でもあるのですよ。
「秋深し、サンマ苦いか、しょっぱいか??」
このサンマの苦味は、内蔵の苦味です。
だから、冷凍のサンマでは、内蔵の美味しさはない。
秋の登り、下りのサンマだからこその「・・・苦いか、・・」であります。
それぐらいの鮮度の良いサンマなら、多分、付け合せの大根は要らないだろう。
しかし、私が普段食している一尾90円のサンマは、所詮、冷凍物の解凍サンマだよ。
それでも大根おろしと一緒に食べるとこの上なく美味しい。
しかし、その焼き魚の大根おろし器は、おろし金や陶器のおろし器では大根が水っぽくなって、美味しくない。
という事で、折角の大根の水を絞り切って繊維だけにして盛って出す。
これじゃあ、折角の大根のみずみずしさも、ピリ辛のタカジアスターゼもあったものではない。
何の味もしないではないか!?
最悪だよ!!
こればっかしは「鬼おろし」に限るのだよ。
大根のツブツブ感とみずみずしさが、何ともサンマと暖かい白いご飯に合うのだよな!
いやあ、これはたまらん!!
よだれが出てしまう。
こればっかりは、秋の旬の季節だからだよな。
右側の写真は、鬼おろしで摩った大根です。
水切りをした分けではなく、本当に摩ったままなのですよ。大根のゴツゴツ感が写真によく表れていると思います。
これこそ、さんま専用のおろし器です。
さんまの味が引き立ちます。
但し、鬼おろしで大根を擦るには、かなりのコツが要ります。ある程度、勢いで擦らないと、擦れません。慣れですよ!慣れ!!
鮫肌
擦り器の中でも鮫肌はダントツに高価であります。
この写真の中の一番右側の大きなサイズともなると、ゆうに1万円は超えるのが常識です。
所謂、高級寿司屋のように、山葵を本山葵を使用するお店では、この鮫肌の大きなタイプの擦り器で擦ります。
山葵も1本5千円ぐらいするからね。
とても、高級なのだよ。
当然、この鮫肌の擦り器は、本山葵にしか使用しない。
他の、食材ではキメが細かすぎるからです。