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パイプのpartsや本体が、幾つかのパーツにバラバラに分解されて、バン・タイプの車なら、一台で教室の先生達と生徒達で演奏会場まで、運ぶ事が出来るように私が考案したものです。
後で、詳しくお話しますが、ポジティーフ・オルガンとポルタティーフ・オルガンのhybridです。


近現代の大orchestra用の楽器ではなく、baroque時代の12名ぐらいから、30名ぐらいの室内(Kammer)orchestraに対応した音量の楽器です。

だからと言っても、pipeは、世界一級のパイプです。
日本の殆どの大ホールのパイプオルガンのパイプである、ドイツのクライス社製のpipeで、制作は黒田オルガンのスタッフの皆様が、半分面白がって、作ってくれました。

パイプ・オルガンのパイプの部分は材料費だけでも、当時、200万以上しました。
そこのパイプの部分の費用は、私が払って、オルガンの組立、制作は黒田オルガンのメンバーの人達がしてくれました。

私の30数項目のアイディアは、制作費の替わりに黒田オルガンに独占提供して、黒田オルガンが使用する事になっています。

制作した時期は、かなり昔々のお話で、勿論、音楽教室を設立する随分以前の時代の事なので、教室の生徒達を対象にして作った分けではありません。

cantataを引っさげて、私の弟子達と教会回りをしていた頃の時代に、必要に迫られて、発注した楽器です。

その頃はまだ、教会といえどもパイプオルガンを持っていた所は少なかったので、珍しさもあって、なかなかの評判でした。

但し、本体の鍵盤と肺の部分はセパレートにすると、空気の漏れも心配なので、一体になっています。

重さ的には、多分一番重たい動力部でも、60㌔ぐらいの重さだと思いますので、さして重くはないのですが、持ち手がないので、実際の重さよりも重く感じてしまうので、Pianoの運送業者の人達が持っている背負子のベルトを買って見たのですが、先生達にベルトの使い方を教えていなかったので、まだ使用していません。

多分、ベルトを使い慣れると、女性二人でも簡単に持ち運ぶ事が出来るのでは??と思っています。
私の二段鍵盤のコンサート・チェンバロは、とてつもなく重たいので、演奏会場に運ぶのには、専門の業者を雇わなければなりません。

それでは、殆どボランティアの演奏活動は出来ませんので、演奏会用に一段鍵盤のルーカスモデルのCembaloを作ってもらいました。

女性の先生達が二人、三人だけで、車に積み降ろしをするのが、何とか可能な重さなのです。

「では、女性ではなくて、男性ならば、もっと簡単に持ち運べるのでは・・??」 と思われるかもしれませんが、実は、「楽器を持つ」、「運ぶ」 という事は、重さよりも、寧ろ経験の慣れが大きいのです。

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