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仕方なく、泣く泣く、無数にある作業途中のフロッピーの中から、一番完成度の高いフロッピーを、選んで、もう一度、入力をし直す事にした。
そこも、変だよね??? なんでマスターのフロッピーとback・upの2枚だけではないのだろう??
常に最終稿を残すのが、普通じゃないのかな??
なんで、作業途中のフロッピーが無数にあるのかな??
まあ、曲のpartの一部しか入力されていなかったとしても、いずれにしても、探すよりも、手間暇は掛かっても、その方が、出来上がりは、早いという事なのだよ。
という事で、12月に入ってから、大急ぎで、一日掛りで、Seitzの全楽章の入力を終わってみて、驚いたね。
市販のpart譜の楽譜なのに、Seitzのoriginalと聞いたのだけど、arrangeは超ヘボイし、それに殆どの小節が間違いだらけで、使い物にならないのだな!!
・・・これが!!
下の譜例はU楽章の間違いのほんの一例です。
138小節目から139小節目までのcelloのpassageなのですが、この音の動きは通常はorchestraの楽器が演奏する分けではなく、もし演奏するとすれば、solo celloのpassageにしなければなりません。
それ以前に、赤で囲んだ部分はorchestraの和音とは噛み合いません。orchestraはTonikaの和音を弾いているのに、celloはdominanteの音型を演奏しています。次の140小節目がsubdominantの和音になるので、和声進行としても、弱進行となり、明らかな和声上の禁則になります。
これは非常にkinderei(子供じみた)な、間違いです。
下の譜例は、同じ譜面の私の訂正versionです。
それぞれのpartの音も和音に合わせて微妙に変えていますが、分からない人の方が多いのかな???
2段目はorchestraのviolinのsoloのpartです。
ですから、soloの無い部分は、1stviolinを弾いています。
1stとunisonではなく、2段目と3段目が1stviolinなのです。
solocelloとして残すかとも思って、そのversionも作ったのですが、あまり意味はないようなので、通常通りにsimpleにKontrabassと重ねる事にしました。
simile is the bestですよ。
これは、明らかな間違いの例で、非常に分かり易い一例ですが、そういった誤りは、ここだけではなく無数にあります。
それで、改めてSeitzのoriginalの作曲であると思われるPiano伴奏のversionを、(事務所から持って来て、)checkして見ると、originalのPiano伴奏譜は、中々、手堅い作曲で、俺が目くじらを立てる事もなく、とても上手な作曲技法で書かれているのだよ!!
同じpassageのoriginalのPiano伴奏の譜面です。
まあ、なかなかよく出来た普通のpassageです。
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