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左側の楽譜は教室でもよく演奏するMozartの20番のd mollのconcertoです。stringorchestraがpianissimoから徐々に盛り上げて行きます。当然Pianoもpianissimoで、所謂、指慣らしとか指ほぐしとか呼ばれるpassageを弾いて行かなければなりません。
低い茫茫とした音の洪水の中から、コロコロと粒の揃った音を浮かびあがらせるのは、本当に正しいPianoのleggieroのtouchが必要となります。
音量で、このpassageを乗り越えようとすると、実につまらない音楽表現になってしまいます。
orchestraの中から、soloの音を際立たせるには、しっかりとした正しい演奏(Technik)が必要となります。
violin等の弦楽器の場合にも、leggiero奏法や弓の接弦位置や弓速、等のTechnik的な事から、solopitchという音感的な事まで要求されて来ます。
そういった事がちゃんと出来るようになって、始めてorchestraの中から浮かび上がる自分の音を奏する事が出来るようになります。
一般の音大生の場合には、orchestraの響きの中から、自分のsoloの音を際立たせるには、orchestraよりも強く音量を出す事しか、方法論がありません。上記のようなsolisteとしての音の出し方は、音楽大学では学ばないからです。
本当ならば、solisteになる為には、solisteの音の出し方や、弦楽器の場合には、solopitch等の、solisteとしてのTechnikが必要になるのですよ。
しかし、当たり前の事ですが、音楽大学を卒業したからといっても、orchestraで、soloをする機会が与えられる事は非常に希です。多分、殆どの人達が一生経験する事はないでしょう。だから、当然、solopitchやsolisteの音の出し方を学ぶ事も必要もありません。
と言う事で、それでも、「どうしても、orchestraと併せてみたい」とか、「orchestraの伴奏で歌を歌ってみたい!」という希望者に対して、業者が毎年、そういったorchestraで、機会を与えています。
お金を出して、音大生が自分でチャーターしたorchestraでMozartのconcertoや、Beethovenのconcertoを演奏しているのを聞くと、楽譜でpianissimoと指定されていても、orchestraの音量に潰されないように(聞こえなくならないように・・)、必死にforteで演奏しているのは、lacherlichです。(笑えます)!!オケバックで演奏出来る技術があるわけではないのにね。
教室の子供達は、初歩の段階からVivaldimethodeで、orchestraの中で育っているので、pianissimoでも、orchestraの中から自分のsoloのpartを際立たせる術を心得ています。
経験で学んでいくので、それは自然に身に付く技術です。
それを勉強としてlessonで言葉だけで、学ぶとしたら、とても難しい事になるでしょうね。。。
私のorchestraの書法は、一般の作曲家よりも分厚い重厚なarrangeをする事で、結構、有名です。
Marin MaraisのBazelaire版の改訂の話が出た時には、生徒から、「Bazelaire版ですら、分厚くてsoloのcelloパートが聞こえないのに・・芦塚先生の分厚いarrangeでは・・!!」 と、文句を言われてしまったのですが、聞こえるか、聞こえないか・・は、solisteの力量の話であって、celloの音量の問題ではないのでね。
ちなみに、今回の八千代でのMarin Maraisの演奏をする千聖ちゃんのprideのためにも、補足説明しておくと、千聖ちゃんがBazelaire版のオケsoloで演奏したのは、小学校4年生の時である。
曲の演奏がとても難しい曲なので、orchestra伴奏は上級生のお姉さん達になるので、当然、楽器も殆どの生徒達の楽器はフルサイズで、音量は比べる由がないのですよ。
千聖ちゃんのcelloは1/4の分数サイズの楽器なので、オケソロを分数の楽器で演奏するのは、そりゃあ、幾ら腕があっても不可能だわさ!!
千聖ちゃんのMarin Maraisの私のversionの今回の演奏も、残念ながら、まだ、3/4サイズの分数sizeのcelloなので、本当のcelloの音量は出ないのよね。
それは、仕方のない事なので、さておいて、今回も、当然、生徒の声は無視して、orchestrationを分厚くして行きます。
八千代のコンサートのprogramへlinkします。別サイトです。
もっとも、このarrangeが分厚いというお話は、Marin Maraisの時のお話です。
今回のSeitzのstudentconcertoのsoliste達(生徒達)は、全員fullsizeの楽器です。
それに、もしも、分数の楽器を使用していたとしても、或いは、orchestraを幾ら分厚くしても、文句を言う連中ではないので、心置きなくarrangeが出来るのですよ。
という事で、Seitzの楽譜の入力開始から、音の訂正、楽譜の訂正等や、古いMacからのversionの移動で、出来ない操作や入力が多すぎて、な、な、な、なんと!入力が終わるまでに、一週間も掛かってしまったのですが、13年12月8日のオケ練習の前には、timelimitで、Seitzのorchestrationのarrangeは終わっていたのですが、scoreやpart譜のレイアウトが、意外と大変で、とうとう約束の8日(今日)のオケ練習には、レイアウトをしないままで、楽譜を生徒達、皆に配らなければなりませんでした。
何せ、クリスマス会の練習まで、入ってきて、楽譜のコピー自体が間に合わない状態で、layout迄はとても無理なのでね。
今日(13年12月8日)のオケ練習でのSeitzの感想は、私が「どうだった??凄く変わったでしょう??」と尋ねたら、先生も生徒達も「・・??」と、不思議そうな顔をして、「確かに何か変わったのだけど、どこがどう変わったのか、分からない!!」という返事でした。
私が「ほとんど、originalの面影がないぐらい書き直しているのだけど・・・・???」と、言っても、変更箇所が分からないようでした。
最初から最後まで、全て、音符が変わっているのにね!?
教室のscoreや、生徒達には楽譜はもう渡してしまいましたが、これから、生徒達とは無関係にlayoutをして行きます。
楽譜は楽譜なので、生徒に渡したから終わり・・・という事ではないので・・・。
という事で、Marin MaraisやPachelbelの時のように、arrangeについてのお話は今回は無しにして、landlerについてのお話をすることにしましよう。
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Landlerの表記について
先ずは、landlerという名前(原題の表記)について、説明しなければならない。
laendlerのaeは本来はウムラウトで表記しなければなりません。
正式には、landlerと書きます。上のロゴでは、ウムラウト表記が全く出来ないので、残念ですが、ウムラウト表記のない英語圏の文字の表記の仕方で表記しなければなりません。
aのように、aの上に点々が二つで表記しなければならないので、XPの時代には、ちゃんとキーボード入力でUmlautで表記していたのだすが、しかし、windows7になってからは、その表記が出来なくなってしまったし、また、他の人のパソコンが文字化けをしたりして、何かと不都合が多いので、Umlautを入力するのは、やめてしまいました。
その代わりと言ってはなんですが、表記の方法は、Umlautの音を活かして、a = ae, o = oe, u = ue, s = ss で代用します。大文字なら,A
= Ae,O = Oe,U = Ue です。
Landlerのtempoについて
レントラー(独:Landler)は、3/4拍子の南ドイツから、オーストリア、スイスに渡るドイツ圏(バイエルン州)の南部一帯で踊られたの民族舞踊でです。
下の写真は、私が留学中にMunchen郊外の山の中のKochelという小さな村でのお祭りの光景を私自身が、スナップ撮影したものです。
最初は、プロのダンサーによる模範演舞です。
その次には、私も輪の中に取り込まれて、村のおばあちゃんに踊りの指導をされながら、踊っていました。
色々なパターンの踊りを繰り返す中で、この村の踊りのメインイベントは、男性が両手でパートナーの女性をお姫様抱っこして、回転しながら踊るという部分があります。
丁度、私の相手が段々変わって行って、丁度その抱っこの相手の女性が、な!な!何と、とても大きなおばあちゃんでした。
おばあちゃんが申し訳なさそうに、「無理だろう!いいよ!いいよ!!」と言うのを、「大丈夫ですよ!」と、軽々とお姫様抱っこして回転しました。
糸のように細い東洋人が、超大型のおばあちゃんを軽々と抱え上げて踊っていたので、一緒に踊っていた田舎のドイツ人の人達が、皆、驚いていましたよ。
「すげ〜ぇ!!」ってね。
170cmで、55キロの激やせタイプではありますが、実は見かけによらず、体力には自信のある武闘派だったのですよ。
参考までに、チロルのlandlerのサンプルの動画を見つけましたので、貼り付けておきます。
Austriaのfolkdance
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左側の写真は、WienのBrahmsのお墓参りの時の写真です。
語学学校の時の写真は、自分の写真は殆どありません。
Kochelの村を撮った写真は少しだけあるのですが、日本では焼き増しする事が出来ないので、資料としては役にたたないのです。
当時の写真がないので、参考までに、Munchen時代の写真を載せて見ました。
今の私しか知らない人達には、痩せて若い青年だった頃の姿形は想像出来ないようなので、昔は痩せていたのだよ!と証明するために・・・です。
アッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハ!! ヽ(*´∀`)ノ
何はともあれ、landlerの話に戻って、所謂、ドイツ版の盆踊りなのだよね!!
下の写真は実際に私が半強制的に参加させられて、一緒に踊った時の写真ですが、一般の皆が踊る前のproによる演舞です。
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