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アメリカの近代の作家であるオーヘンリーの舞台作品に、主人公と相手の人生が舞台上で同時進行していく作品がありましたが、それを遡る事、100年以上も前の時代に、同じような作品が作られ演じられていたのですよね。
凄いですね!??
このbackで演奏される村人達のdanceをLandlerとしている人達も多いのですが、実際の舞台では、複数の舞曲が混合されて演奏されるので、Landlerのtempoであるか否かは、指揮者次第で、何とも言えません。
但し、いずれにしても、Landlerという舞曲は、素朴で野生的で、心地良い曲です。

Landlerは、昔のdanceという事ではありません。それ以降も、BeethovenやSchubertもレントラーを作曲していますし、ブルックナーや、マーラー等の作曲家達も自身の交響曲の中に、通常のscherzoの楽章の代わりに、Landlerを使用しています。
新しい所では、(それ程は新しくないかな??)、映画「サウンドオブミュージック」の中で、主人公のマリアとトラップ大佐がLandlerを踊っていますが、ハリウッド作品なので、チョッとぎこちない。



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Landlerの形式について


前振り


私が、このホームページで 「Seitzのconcertoの解説を書こう。」 と思い立ったのは、Landlerの形式について、書かれた文献が、全くなかったからです。

Landlerの形式とその舞曲特有のrhythmは、それを(その曲がLandlerという事を)知らなかったとしても、よく知っている、何処かで何時か聞いたことのある、形式であり、rhythmなのです。
その見本的な、作品がSeitzのconcertoの3楽章で使用されているのです。
Seitzのviolinconcertoの3楽章の幾つかは、何とLandlerの形式で作曲されているのです。

取り立てて、Seitzの事を引き合いに出すのは、Seitz以外では、(特にPianoの作品というgenreでは)Landlerとして書かれた作品は皆無だからです。

舞曲としてのLandlerが、通り一遍のimageとしては、色々な本には解説してあるのだが、変奏曲の形式や、ハンガリー・ラプソディ(ハンガリー狂詩曲)の形式について・・・となると、こういったLandlerそのものについては全く何の本にも書かれていないのですよ。
という事でハンガリー狂詩曲の形式については、ホームページ上でかなり詳しく説明したので、今回はLandlerの形式について説明する事にします。

尚、譜例は、私のorchestraversionではなく、originalのPianoversionを使用します。

本文

LandlerであるV楽章は、先ず、イントロの10小節で始まります。

イントロは10小節目で終わって、少し長い休止の後に、rondoのAの部分が始まるのですが、思わせぶりに、auftaktの8分音符を、うんと引っ張って、徐々に機関車が駅を出発するように速度を上げていきます。

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