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この曲を演奏するのに必要な最低人数
orchestraというから、baroque-orchestraも50人、100人ぐらいの大オーケストラをimage、連想している人が多いようです。

しかし、何処の王侯貴族も見かけ上の豪華な暮らしとは正反対に、家庭の中は結構、火の車で、切り詰める所は極端に切り詰めていたのですよ。

だから、一般の・・・というか、通常のbaroque-orchestraの人数は、多い宮廷でも、12,3名程度だったのですよ。

imageで言えば、I Musici(イ・ムジチ)ぐらいの人数が標準でした。
アハッ!・・・・それは逆ですよね!
baroque-orchestraの人数に合わせて、I Musiciがmemberの人数を決めたのですよね。


つまり、violin 6人 viola 2人 cello 2人 Kontrabass 1人 Cembalo 1人の12人編成で、管楽器や、その他の楽器、歌等が入る場合には、その都度、必要に応じて外注する事が、一般的だったのです。

この12名編成の場合には、violin6名の内の一人がsoloを演奏しなければならないので、実際のパート分けは、solo1、1st violin3、2ndviolin2の編成になります。

solisteがsoloを彈き終わったら、オケの1stのパートを演奏しますが、その時には、全体のバランスが、1stviolinが4名、2nd 2名のバランスになっているので、バランス的には、1stが少し強くなりすぎるので、全体としては、余りよいバランスとは言えません。

もし、私がイムジチの編成にいちゃもんをつけるとすると、理想的には、soloのviolinを外から引っ張って来て、solo1、1st3、2nd3、viola2・・・・の方が良いと思います。

バランス的には、「1stが弱い!」 と思われるかも知れないけれど、solisteは、soloを弾かない時には、1stを演奏しているので、tuttiの部分は、soloがない通常の場合には、1st4、2nd3、viola2、cello2、Kontrabass1の結構バランスの取れた良い編成になるからなのです。

オケsoloでオケがbackを演奏している場合には、1stの4がsoloに抜けるから、1st、3、2nd、3の編成で問題はありません。

勿論、concertinoの場合には、オケがsoliになるので、最初から問題はありません。
(soliとはsoloの複数形です。1stや2ndのpartから、それぞれのpartでsoloを演奏すると、solisteが複数になるので、soloの複数でsoliになります。下にpultの説明をしているので、それと併せて覚えておいてください。)

ちなみにこのお話は、一般的な(1stと2ndが分かれている)orchestraの曲の場合の話です。

Op.3のNr.6のa mollの場合には、violinが1st、2ndと分かれていないので、バランスの問題は下記のようになります。

蛇足になりますが、
このI Musiciの写真は、日本公演の時の写真ですが、後ろのCembaloは、当時の、一流の外国からの演奏家達の日本公演を支えて来た2段鍵盤のコンサート・チェンバロですが、今はその役目を終えて、余生を、江古田の私の部屋で送っています。
グジョン・モデルのbaroqueCembaloの復刻の楽器です。コンサート・チェンバロとして、大変有名なとても美しい楽器です。

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