24小節目からのA⇒H⇒Aの音は、ostinato(固執低音)であるから、動いている音のみで、そのpassageの全てを書き表す事が出来る。
所謂、省略譜という事で、pattern化された作曲手法を見る事が出来る。
28小節目の後半部は、Sequenzなので、開始音のみで書き表す事が出来る。
32小節目から35小節目は、終始句(kadenz)である。
35小節目から44小節目迄はtutti
以下45小節から、下記の表のように、Motivが2度ずつSequenzとして、下行しながら反復されていく。
58小節目から59小節目がtuttiで、60小節目からsoloである。
60小節目からも、schleife(旋回)する3度のostinatoによる奏法で、以下のように経過音を省いて3度で書き表す事が出来る。
60小節目から61小節目迄は、Aの和音であり、62小節目はD、63小節目の3拍目からはG、65小節目はCの和音である。
つまり、5度Zyklus(圏)のSequenz進行である。
また、65小節の2拍目からはC⇒F⇒D⇒G⇒E⇒A⇒F⇒H⇒G⇒C⇒A⇒D⇒Eという和音進行をしている。
この和音の動きは非常に高度なchromaticな(dominante Zyklus)によって作曲されている。
68小節目後半から71小節目の頭迄がtuttiで、71小節目後半から半音階の下行Sequenz進行となる。
Sequenzの進行を毎小節ごとに縦に比較したもの。2度づつ下行しているのがよく分かる。
74小節目から、以下、75小節目の最後のtuttiに繋がって行く。
同71小節目から74小節目迄の小節の和音進行のSequenzをカッコでgroupingして書き表したもの。