orchestraの並び方については、別のページに「音楽のおもしろ話」⇒「オケ並びについて」 というタイトルでよもやま話として簡単に触れています。私達の教室の独特のorchestraの並び方も、そのページに説明してありますので、参考にしてください。
ここで補足説明をしたいのは、演奏者の人数です。
通常は、baroqueのorchestraは1stviolinと2ndviolinが「交唱」をします。「交唱」と言うと、全く聞き慣れない言葉かもしれませんが、カトリックの教会では、結構普通にGottesdienst(礼拝)で、行われている作務で、本来は教会のグレゴリオ聖歌等で、司祭が歌(グレゴリオ聖歌)呼び掛けて修道僧達が(歌で応える)というスタイルの音楽を指します。
そういった、呼びかけの歌を歌で応えるというジャンルを交唱形式と言います。
歌舞伎や花いちもんめ等の童謡も、交唱形式の一つであります。
1stviolinがthemaを演奏すると、2ndviolinがそのthemaを遅れて演奏する。
あたかもcanonのように、追っかけっこをしたりと、音楽がsurround(サラウンド)のようにstereo効果を活かして、orchestraのmemberを配置する事によって、立体的に演奏します。
baroque時代の並び方は、そういったstereo効果を最大限に引き出すための、baroque並びという並び方があります。
そのbaroqueのorchestraの並び方(配置)に、更にbasso continuoのripieno群を前に出してsoliとして演奏する並び方は、私の考案した教室独自のオケの並び方なのです。
・・とは言っても、演奏する場所(会場)によって、その都度並び方を変えるのが、baroqueや古典派の時代、ロマン派の時代に至るまでの一般的な方法論なので、ひょっとしたら、私と同じ並び方をさせる作曲家もいたかもしれません。
俗にHaydn並びというorchestraの理想的な並び方で、20世紀までのorchestraの並び方の模範となったHaydn並びも、Haydn自身は、会場の形状に併せて、その都度、並び方を工夫しています。
作曲家にとっては、自分の作品が最大限、効率よく響けば良いのですから、定形に拘る必要はないのです。
しかし、結構革命的なVivaldiは、この曲を含めて、オケのviolinが第一violinのみ(2nd violinがない・・)という曲も、数多く作曲しています。
その場合にはstereo効果はないので、現代のorchestraの並び方と同じ並びをとります。
1stviolin、viola、celloか、それともviolaとcelloを入れ替えて、1stviolin、cello+violaのMunchen型の原型のような並び方をします。
Bachの2台のviolinのためのconcertoも、solo violinの対話だけではなく、orchestraの全てのpartが対話をするような、交唱のstyleで作曲されています。