https://www.youtube.com/watch?v=-ANMdf02xh0
2011年5月29日八千代市生涯学習プラザ主催春のコンサート。soloはかりんちゃん(8歳)です。
また、この曲のthema@は、間違えて、譜例Aのように、3拍目も、1,2拍目と同じように、短めに弾かれる事が多いので、あるbaroqueの演奏団体は、譜例Bのように、最初の4分音符を短めに8分音符で弾いて、3拍目の4分音符をTieを強調して演奏していました。
この曲(Op.8 D Dur)にしても、よく似た曲であるOp.4 F Durの曲にしても、子供達の練習の時に、毎回、注意するのですが、themaの1,2拍目を元気よく、あたかも8分音符のように弾かせると、譜例Aのように弾いてしまいます。
逆に、3拍目の4分音符のTieを、意識させると、今度は、1,2拍目の長さが不安定になってしまって、ベタになったりして、上手く行きません。
音符の長さの違いを出すのに(=3拍目のTieの長さを正確に出すのに・・)、世界一級のproの演奏団体(このPageの最初にlinkした演奏団体もそのように演奏していますが・・・)が(Bのように、最初の2つの音を短めにして、3拍目のTieの付いた音を長めにして・・)そこまでやるか??・・という感じ、ぐらいにその違いをオーバーに演奏していたのですが、世界的なproですら、それぐらいオーバーに表現しないと、一般の聴衆には分かって貰えないのかな??・・表現が上手くいかないのかな??と、考えさせられてしまいました。
勿論、proのオケなので、譜面を正確に演奏する事は何でもないのでしょうが、それでは、一般には伝わらない・・と思っての話でしょうね。
逆の言い方をすると、それぐらいオーバーに表現した方が3拍目のTieは伝わらないのかな??1,2拍目との対比をそれくらいに付けた方が、良いのかな??・・・と、このproオケの演奏を聴いて、考え込んでしまいました。
さて、今回は、どう弾くべぇ〜??
Vivaldiの作曲技法の中で、非常に特殊なVivaldi独自の・・、つまり、Vivaldiしか書かない特別な作曲法があります。
Vivaldi自身が作曲した曲の中で、よく使用する独特の表現なのですが、soloを演奏する時に、それまでの、流麗な流れのあるmelodicな演奏を突然止めて(私達の作曲用語では切断と呼びます。)、音楽の流れを止めるのですが、その音楽表現の特徴は、basso
continuoによるrhythmicalな流れを停止させて、訥々とした、あたかもrecitativo(つぶやき)のような、monologue(独り言)のようなmelodieの断片で、音楽の流れを停止させた中での、eccentricな、・・・音楽理論を無視した、不思議な転調や、baroque時代の当時には、殆ど使用される事の無かった増音程や減音程等の多用で、不可思議な音楽表現による演奏で、私はそのVivaldiの独自の表現styleを、「recitativosolo」という名前を付けています。
譜例は、四季の夏のsoloの部分です。