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1点支持の欠点は、本当に弓を持つ事が難しいのです。

自然に力を抜いて、持つだけなのに、それが出来ないのですよ。
脱力する事は、意識だけの話ではなく、実際の筋肉でも難しいのです。

ビルの5階から人が落ちると確実に死にます。
しかし、時々、赤ちゃんが5階から落ちて助かっているケースがあります。
それは、赤ちゃんの場合には、落ちる時に、恐怖心というものが未だに育って無く、無重力の自然体を保持出来るからです。

合気道等では、放り投げられた時に、逆らわないで、体を自然に保つように訓練します。
投げる人はその人が受け身を取ろうとした方向とは、逆向きに投げて来るので、意識と実際の動きが違ってしまって大変です。
投げられる側は、みっともない体勢で空中を飛んでしまいます。

私が子供達のorchestraで、子供達と一緒に演奏する場合には、よく、「baroque持ち」と言って、弓の3分の1の所を持って演奏しています。

これは、楽器の音が出過ぎて、子供達の音が聞こえなくなるのを防ぐために、わざと弱く音を出すために、私がよくやっている持ち方なのですが、結果として、弓を軽く持って、力を抜いて・・演奏しているので、逆に、音が出すぎて、困ってしまう場合がよくあります。

私は楽器は普段は全く弾かないので、楽器のボイストレーニングは全然、しないのですが、普段の練習で弾く時に、結構、konsonanzに当てて演奏する癖が付いているので、楽器が独りでに鳴ってしまい、音量がついつい出過ぎてしまうのです。

後で、videoで、練習の反省点をcheckをするのですが、横にいる子供達の音を掻き消してしまっているので、ちゃんとcheckが出来なくって困ってしまいます。

教室の生徒達は子供の内から1点支持で、弓の持ち方を学ぶので、こういったbaroqueの持ち方は何時でも出来るので、色々な奏法をapproachする事が出来るのです。


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