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だから、上記の2番のpassageなら一瞬で書けるけど、次のように書くのはとてもめんどくさいのだな。

だから、baroque時代からの、当時の慣習として、遅いtempoの付点の音符は副付点のように鋭くskipさせて、その間は休符にするというような、慣習が生まれた。
一番有名な例はフランス風序曲のrhythmであろう。
前回の四日市の発表会のprogramから抜粋したchaconneの奏法についてのPageにも、そのrhythmのお話をしています。


B番は、syncopationの奏法です。
のだめカンタービレの映画の中でも、それに近いsyncopationの弾き方が出て来ますが、音の立ち上がりは、やはりmodernのclip奏法になっています。
baroqueや古典派のMozartのviolin奏法の場合には、clip奏法では、音の立ち上がりがキツ過ぎます。
時代的に言えば、私の場合には、BeethovenのQuartett等のsforzandoに、clip奏法を使用させます。
これまでは一般的には、Beethovenのsforzandoは、かなり強めにaccentとして、演奏されて来ました。
私も音楽大学の教授から、「Beethovenは田舎っぺで粗野な性格だから、sforzandoはもっと強調して!」と言われて、困ってしまった事もあります。
しかし、古典派としてのBeethovenならば、弓を押さえないでclipを離すだけで、充分なはずです。
先程のBのsyncopationもclipを離すだけで、充分なsyncopationのaccentが表現出来ます。
後は、のだめのように一気にspitzeまで、音が出ないように空中bowで瞬間移動をさせて、spitzeの5センチぐらいで余韻を弾きます。Wienphilharmonikerの独特の音ですよね。しかし、本来は、baroqueの奏法なのです。

Cの2小節目の2拍目はdominanteで強拍になるので、3拍目の終止音はTonikaで収めの音でなければならない。E

Fの三和音は、@同様に2弦、2弦と奏き分けて、柔らかに音が乱暴にならないように、細心の注意を込めて演奏しなければならない。
Gのslurはbowslurで、強弱、強弱(vibrato抜き、vibrato抜き)と演奏しなければならない。
Hの3拍目の音はdominanteなので、強拍、4拍目で解決音のTonikaなので、弱拍になります。
Iの4拍目の裏のtrはaccentを意味します。という事で、6小節目の拍頭の音は弱拍の抜きの音になります。Iは質問で、I’は答えです。
Jは、強くならないように、軽く弓を落とすだけにします。

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